初恋のヒト
kanji
初恋の人 思い出の貴方 予定帳にはない時間なのに
曜日も忘れ追われる日々が あの頃を強く色付かせてく
頭の上に一つ束ねた おだんごスタイルの元気印
大きな声でいつも笑ってた 何本か抜けた歯もご愛嬌
けれど帰りのチャイムが鳴れば 一人たたずむ君がいて
「早くきてくれないかな、母さん」
得意の大声 嘘のよう
けれど今なら少し分かるよ ゴミの日も忘れる大人だけど
ブカブカの服は母さんからの「大きくなってね」のメッセージ
「それではみんな、恥ずかしがらず練習しましょう!」と張り切る先生
演劇会でみんなが決めた君の役は『いじわるばあさん』
気付けば手を挙げていたよ 君が悲しい笑顔をしてたから
少し勇気をだして言ったんだ「いじわるじいさんはボクがする」
大歓声で幕を閉じたね 一緒に抱き合いたかったけれど
母さんの胸 抱き上げられた嬉しそうな君見て「良かったね」
「旅立つみんなを祝う式なの」と着物姿の先生。
時が背中を押すことに変わりはないのに
今はどうして「追われてる」と思うんだろう
初めて君と抱き合った日は 悲しいけれどお別れの日で
少し大人になった気がした 雪降る涙の卒業式
初恋の人 思い出の貴方 予定帳にはない時間なのに
曜日も忘れ追われる日々が あの頃を強く色付かせてく
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